2017/11/26

Happy Birthday, Johnny - St. Vincent

クリスマスソングというには重いですが、


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クリスマスにジム・キャロルをあげたわね
教訓にして欲しかったから
あなたは「自分そっくりだ」って言って
取説みたいに端っこを折った
タイムズスクエアを歩いた夏を思い出す
ぎょろぎょろした目のゾンビを見せたわね
あなたはBicを手に、ホテルを燃やして
2人で責任を取って、列車に揺られた

ジョニー、誕生日おめでとう
居場所もわからないけど
ジョニー、誕生日おめでとう
どこにいようとね

最後に電話が来たのは、大みそかだったわね
なにか食べ物をつくるのに生地が欲しいとか
最後に話してから、あなたは通りに暮らしてる
ええ、あなたの見た酷いもの全てを信じたくないわ

ジョニー、新年おめでとう
23かしら?
ジョニー、新年おめでとう
樹に明かりは灯ってる?

「考えさせて」って言った時、
あなたは歯をむき出して怒鳴った
思いやりのない、
見せかけだけの王のような振る舞いを非難して
わたしを雑誌やテレビで見たのね

彼らはリアルな私を知っているだけだとしたら
あなただけが秘密を、困難を、恐怖を知っている
血は、家族はどうなったんだ?
アニー、どうしたらこんなことができるんだ

もちろん、自分自身を責めてる
あなたが自由になったら
平穏を見つけられるように願うわ

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"Jim Carroll"
ジム・キャロルはミュージシャン、詩人で、自伝 "The Basketball Diaries" で知られています。
きっと、ジョニーに贈られたのもこの本でしょう。
タイトル通り、高校のバスケットボールチームでの出来事もメインですが、
セックスや、ローティーンの頃から始まったヘロイン依存についての記述がよく知られています。
余談ですが、アニーは、Jim "Carroll" と "how-to manual" が
クリスマスキャロルの "O come, O come, Emmanuel" と掛かっているところがお気に入りだそう。
Source: newyorker.com
Via: genius.com

参考までに、
O come, O come, Emmanuel performed by Enya


"You took a Bic"
ここは何を表しているのでしょうか
Bic は日本ではオレンジ色の軸のボールペンで有名ですが、
海外では他にも様々な色、形のペンを売っています。
キャップ式のペンの軸を外してドラッグの吸引に使った結果、
ろうそくを倒すなどしてボヤ騒ぎを起こしたというのが仮説1。
Bic は小さい使い捨てライターでも有名なので、
ドラッグをライターで炙って吸引している時に
火事を起こしたというのが仮説2。
いずれにせよ、薬物使用時の事故と考えるのが妥当かと。

"What happened to blood, our family?"
血は血統、血脈のように、家族のつながりを表します。
そのため、ジョニーはアニーの家族なのかもしれません。兄弟とか。
若しくは、一度は家庭を持つことを考えた相手なのかも。
僕としては、個人的経験を歌っていると考えると辛すぎるので、
St. Vincent が有名になってから、急に増えた親戚や、思い出したように電話をかけてくるウザい元恋人を象徴した存在だと考えるとフフッっとなって面白いです。

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